どうして僕はトッポではないのだろう。トッポだったら色々なことが上手くいったに違いないのに。
なにせトッポは細い。トッポくらい細ければ、もう太さゼロ、と言ってよいのではないだろうか。
太さゼロ、つまり存在がゼロ。だからトッポは実質的に透明人間と同一なのである。
透明人間になったらなにがしたいか。マンガなんかでよくある、女風呂を覗くとか、犯罪をするとかいうのも、最初のうちは楽しいかもしれないが、多分そのうち飽きるだろう。
トッポになったからといって、その存在のゼロさを利用しなければいけないというわけではない。そんなことよりもっと大切なことがある。ポッキーとの関係性だ。
トッポとポッキーは密接な関係がある。その筋に詳しい人にとっては常識だ。言うまでもなく、その二つは表裏が逆になっている。果たしてチョコが表か、それともビスケットが表なのか、専門家の間でもいまだに意見が別れている。
しかし今考えなければならないのはその問題ではない。ポッキーとプリッツの間にどのようにして友好的な関係を築けるか。ここに全てが集約されている。
どうやら、プリッツがそのカギを握っているらしい、ということまではわかっているのだが。