祖父が亡くなった。

 じじが、お祖父さんが、祖父が、亡くなった。

 僕が使っているのは、祖父ちゃんに買ってもらったMacBook Airだ。

 それから、それから、それから?

 こんなときでさえ、僕には、ことばの使い方がよくわからないのだ。どうしたことだろう。

 もう、読まなくなった本を古本屋に持って行ってくれと家に呼ばれて、説教されることも無いのだ。永遠に。

 僕は、誰のために、なんのために泣いているのだろう。自分が可愛いのだろうか。

 死んだ人のためにできることは、祈ることだけだ。おそらく。