嫌な予定があると体調が悪くなる

 嫌な予定があると体調が悪くなる。

 それが調子の悪い「フリ」だったら単なる仮病なのだが、実際に身体症状として下痢とか吐き気とかが出る。専門用語で言うところの心因性ってやつだろう。多分。

 最初にそのことに気づいたのは中学1年生の時。部活の顧問Bの担当する授業中にうっかりふざけて遊んでしまい、顧問兼監督のAに「テメーはもう練習来るな」と言われた。

 こうなると翌日AとBに謝りに行かなければならないわけだが、「先生に名指しで怒られる」という経験が無かった自分は、極度の精神的緊張によって体調を崩してしまった。この時は37.5℃くらいの発熱まであった。

 で、情けないことに、マザーに電話で練習(休日練習だった)を休む旨を伝えていただいた。その後、マザーがおまえも直接話しなさいと言ったので電話を替わって直接Aに謝った。するとAは「体調直して明日Bに謝りなさい」と仰った。今思えば、マザーもAも全てを見透かしていた気がする。

 「そうか、明日謝ればいいのか」とわかった自分はすっかり安心し、電話の直後にケロッと体調が治った。のだが、マザーの手前、一応その日は寝込んだフリをして、翌日AとBに謝り事なきを得た。ちなみにその部活には、中3で引退するまで控えにすら入れなかったものの最後まで所属し続けた。

 思えば、この体験が元となって「嫌なことがあったら体調を崩してしまえばいい」と身体が覚えこんでしまったのかもしれない。とんだ甘え野郎、もとい甘えボディである。

 嫌な予定の前に調子が悪くなり、キャンセルを伝えた直後に体調が治ることを知りつつ「体調悪いです…」と言って予定をキャンセルするのは、果たして正当なことなのだろうか。それとも仮病なのか。

 身体がノーと言っていることには素直に従うべきなのかもしれない。でも、そーやって甘えてきた結果が今の自分なのかもしれない、とも思う。なんだかね。なんだろうね。