自分を見失っている。

 「自分を見失っている」。その言葉が、今の自分を表現するのに最も適している。そのことに、ふと気がついた。繁華街を散策していたら。

 そりゃね。見失うよ。だってさ。自分が単なる「ないものねだりのクズヤロー」であるという事実に、直面させられたんだぜ。正面衝突だよ。しかも最も痛いであろうぶつかり方で。

 そんで、しょげかえってポエムを書いたりしてる。いじらしいヤツだよ、オレというやつは。ふふ。ふふふふ。


 伝えたいことがあるなら、詩なんか書かずに、地の文でそのまま書けばいいじゃんか。そうしないのは、結局のところ、自分をさらけ出すのが怖いんだな。きっと。

 秘すれば花なり、という言葉もあるから、隠すことによって生じる効果もあるんだろうけど、ぼくの場合、たぶんそういうんじゃない。


 ただ単に自分を見失っているだけなら、だれにも迷惑かからないから、別にいいんだけど、そのせいで、明らかにコンディションが悪くなっている。調子が悪い。力が出ない。頭がはっきりしない。

 才能も、魅力も、度量も無い人間が、なにかを求めたとしても、それが得られる確率は、限りなく低い。低いに決まっている。つまづいたっていいじゃないか。クズにんげんだもの。

 そう。その意気だ。ぼくに必要なのは、その考え方なのかもしれない。

 ぼくのようなやつが、一度や二度、失敗してしまうのはあたりまえのことなのだ。転んだって、起き上がればいいのである。もっとシャキッとせねば。なんてさ。