ガツン、とグレープフルーツが最強。異論は認めない。

 コンビニのバイトがアイスの冷蔵庫に入って炎上したとかなんとかいう記事を読んだ。
 確かによくないことだ。食べ物で遊ぶのは不謹慎だし。不潔だし。
 でも、どーも気になるのは、コンビニ経営、というシステムについてである。


 店員が商品で遊ぶ。それがバレたから解雇される。わかりやすい。それ自体はひじょーにわかりやすい話だ。
 しかし、どうしてその店舗自体を休業する必要があるのだろうか。
 いや、そこに多分にして大人の事情というヤツが絡んでいることは重々承知している。なんかそういう契約みたいなのがあったりするんだろうし。
 でもさ、別にいーじゃん、そこまでしなくたって、と、根っからちゃらんぽらんな僕なんかは思ってしまう。
 だいたい、お店のことは、実際にお店を切り盛りしてる人が決めればいいじゃん。なんで接客したこともないような背広着たヤツに、オレたちの店のことを口出しされなきゃいけねーの?と、僕の心の中にいつの間にか潜んでいた、ヤンキーくんが言うのである。あ、僕の心の床にタバコの吸い殻をこすりつけるの、やめてくれない?
 もちろん、自分の言っていることがあまりにも世間知らずで子供じみていることはわかっているのだけれどもそれにしても、世の中ずいぶんと複雑になってしまったなぁ、と、思う。思うで文章を閉めるのが許されるのは小学生までだからね。


 どの街に行ってもマクドナルドとユニクロがある今の世の中は、ある意味では便利で快適なのかもしれないけど、どうも窮屈でつまらない。
 個人的な好みで言えば、清潔で管理が行き届いたラーメン屋よりも、床や壁や天井が薄汚れていて、テーブルや水のコップが若干油っぽくて、これといったこだわりのないラーメンを出すような店のほうが、落ち着いてラーメンを食べられる。
 別に、店員が終始ふざけてばかりいて、ポカリスエットでシャンパンタワーを作っていたり、エロ雑誌を森本レオの口調で朗読していたり、ポッキーvsプリッツの最終戦争を勃発させているようなコンビニがあったとしても、それはそれでいいんじゃないかと思う。最速で潰れるだろうけど。
 ただ、そういう店が潰れるに際して、単純に悪評が立って客が来なくなる前に、「空気を読んだ」本部からの通達とやらで店じまいしてしまうような仕組み自体に、行き過ぎた管理社会みたいなニオイを感じ取ってしまう僕は、あるいは小説の読み過ぎなんでしょうかね。