誰にも知られず地道にこつこつとやっていく今のやり方は、どうやら自分に向いている。でもだからと言ってひとりでやるのが寂しくないわけじゃない。

 自分のやっていることは刹那的過ぎるんじゃないかと常々思うんだけど、じっくり時間をかけてなにかを蓄積していく余裕も無い。

 お金さえあればいいわけじゃないし、そのお金だって全然多くない。

 技術、というかある種のパターンが身についてきたのは間違いないのだけれど、果たしてこれが何かの役に立つのだろうか。

 ほとんどの人は僕がやっていることを認めてくれないだろうし、だからって自分で自分を認めることもできていない。だから辛い。そこが渡世人のつれぇところよ、と寅さんが言っていたみたいに。

 自分自身を売り込むようなやり方ができればもっと上手くいくのかもしれないけれど、そういうのにはとことん向いていない。隅っこで自分の好きなことをやっている方が好きなんだろう。

 自分は家族の中でずっとなにかを我慢してきたような気がする。そういうことがなにかに影響しているのだろうか。今度そういう本を探してみようか。